ここ最近よく聴いていたのはトッド・ラングレンのユートピアだった
ソロじゃなくてユートピア
ソロの方は割と頻繁に聴いてるが、ユートピアを聴いたのは久しぶりなのだ
自身の中でソロとユートピアと、どういう区別がされているのかは知らない
ユートピアは74年の結成当初プログレかフュージョン風に長い曲をやっていたが、77年の4枚目から突如ポップになる
やり過ぎなんじゃないのっていうくらいのポップソング集
たぶんソロはパーソナルなもので、ユートピアの方は遊びというか、バンドでワイワイやるっていうコンセプトなのだろうか
ソロでは演奏もほぼ自分ひとりでやってるから、バンドで他人の要素を入れよう、とかなのか
実際、演奏だけじゃなく作曲も全員でやっている
まあ、そんな事はどうでもいい
俺はトッド・ラングレンの大ファンなのだ
最近またよく聴いていたせいか、夢にまで見てしまった
先週末から風邪をひいてしまい、先日のピーク時は39度近い熱が出た
平熱は35度前後で、体温計が壊れてるんじゃないかと思っていたから、その数値にはビビった
どちらが本当なのか、それともどっちもウソなのか…
その夜は悪夢とも言えない変な夢を見た
それはいかにも風邪の時に見そうな夢で、キリなく何度も繰り返されるのが悪夢ともいえば悪夢
その中に出てきたのが我がトッド・ラングレン先生だったというワケだ
ある音楽が、Pというコード(和音)からQというコードに移って終わる、とトッド先生が説明
でもそのQのコードは複雑すぎるのでRという事でよくないですか、と別の人が言う
トッド先生はじゃあそれでいいよ、と一旦は言うのだが…
やっぱりQをRにって訳にはいかない、微妙なニュアンスが違うから、とトッド先生が前言撤回
すると演奏者がP→Qとやると、横からまた別の人がQはやっぱりRでいいですよ、と言い出して、演奏者に指示する
演奏者が今度はP→Rとやると、トッド先生がRはQの代わりにはならない、と譲らない
さあ、この「P→Q」と「P→R」が何度も何度も演奏されるのだ、しかもそこだけ
初めは「あ〜」とか「う〜」の俺のウワ言が、「またか」とか「もういい」とかはっきりとした言葉に変わり、そりゃもう非常にうるさかったらしい
俺は独り言レベルの声量かと思っていたし、半分起きてはいたんだけど、随分と家族に迷惑をかけていた、という事は分からなかった
さてそれはどんな曲でどんなコードだったのかというとほとんど記憶に無く、トッド・ラングレンの曲でもなかった
ビートルズの「イエスタデイ」はもともとポール・マッカートニーの夢の中で聞いた音楽だったというが、とてもそんな感じではない
あれ、音楽になってるから余計に苦痛なんじゃなかろうか
さて風邪もだいぶ回復して、トッド・ラングレン自伝『インディヴィジュアリスト』が昨年11月に出版されていたことを知り、今日さっそく本屋へ
立ち読みしてみると、これがなかなかに面白い
自伝を面白がるには、それなりにその著者を知っていなければならないが、仮にそうであったとしてもその内容を面白がれるとは限らない
これは近い将来に入手しなくてはなるまい、と強く思わされた
この手の本は、大ファンしか買わないせいか比較的早めに絶版になる傾向にある
う〜ん、トッド先生、どこまで俺を苦しめるのですか