ぱらの通信

思い付きと思い込みの重い雑感集

20年前の夏 怪談めいた話

毎日毎日暑いですねぇ

テレビで気温40度地域のニュースを見てしまうと、自分の地域が予報で32度なんて出ても、まだマシかな、なんて思ってしまう

完全に夏の気温に対しての感覚がズレてきている

 

20年前の夏の思い出を書こうと思うが、あの時ももの凄く暑かった

とはいっても、せいぜいが30度程度だったんだろうな、覚えてないけど

先輩方と4人で、近県へ出張に行った時の話だ

 

 

 

我々が泊まったホテルは少し古い感じの外観で、中もそんな感じだった

それぞれ1人部屋だったのだが、あいにく俺の部屋だけがツイン

いや、ツインでも全く構わないんだけど、他の3人の部屋は並んでいるのに、何故かひとつ飛んで俺の部屋

 

いや、別にそれも構わないんだけど、ナンとその部屋には冷蔵庫が無い

う〜んと思ったけど、まあ別に仕事が終わったら飲んで帰って寝るだけだしなと思ってシブシブ納得した

電気が切れてる所もあるし、ホテルの人に言えば良かったんだろうけど、なんか面倒でそのままにしていた

  

さてその晩、仕事が終わってみんなで飲んで、ホテルに帰ってすぐに寝た

ポカリだったかペットボトルを買ってきたけど、冷蔵庫が無い事を忘れていた

仕方ないからテーブルの上に置いて、シャワーを浴びてすぐに寝てしまった

 

 

 

夜中、1時か2時頃、喉が渇いて目が覚めた

ポカリを飲もうと思ったら冷蔵庫問題で冷えていない

仕方ないから生ぬるいポカリを飲む

 

その時になってようやく気付いた

俺の部屋みんなとひとつ飛んでるけど、隣の人いるのかな

誰かが宿泊している感じはないけどな

 

いなかったりして…

じゃあなんでひとつ飛んだんだろ

そもそも、この部屋しばらく使ってなかったのかもな…

 

俺の部屋はツインルーム

先輩たちに、夜に目を覚ましたら隣のベッドに誰か寝てるかもよ、なんて脅されて

その時は、ハハハ、なんて笑ってたけど…

 

まあ、隣のベッドにはもちろん誰もいないが、取り敢えず電気は消さないでサッサと寝てしまおうか

リアルに薄気味悪くなって来たのだった

すると今度は眠れない

 

意識するとどんどん怖くなってくる

この部屋、何なんだ、なんて余計な事まで考える

そうこうしてるうちに、入り口のドアから微かな音がしてきた

 

カタカタカタカタ…

ドアを弱く叩くような音

カタカタカタカタカタカタカタカタ…

 

いったい何の音なのか、断続的にいつまでも聞こえる

これが、かのラップ現象というやつかと、YMOの「ラップ現象」が脳裏をよぎる

しかしポオの「大鴉」を連想する余裕は、最早無し

 

 

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とにかく布団をかぶってビビりまくっていた

そんな恐怖と格闘して何時間経ったのか

いつの間にか寝てしまったらしく、起きたらもう外は明るい

 

そのうち、先輩が朝メシ行こうぜとやって来た

そのホテルの朝食はバイキングではなく、宿泊者個別に出してくれるもの

刺身の盛り合わせもあったりして、一般的な朝食を遥かに超えた量だ

 

昨夜は怖い思いさせちゃって申し訳ありませんでしたね、って事か

先輩方は怖い思いした訳じゃないから、シンプルに満足してたけど

ま、俺も、朝からこんなに食えるか、って言いながら完食したけどね

 

 

そのホテルには更に何泊かしたけど、幸い何も無かった

懐かしいな

もうみんなバラバラだけどね