ぱらの通信

思い付きと思い込みの重い雑感集

マンガの事

毎週レンタルDVDを借りてきて一家で観る

借りてくるものはだいたい決まっていて、『あたしンチ』、『時効警察』、『うぬぼれ刑事』、『マンハッタンラブストーリー』、『孤独のグルメ』など

前に観たものでも、繰り返し借りて観ている

 

中でも『孤独のグルメ』など何回目なのか分からない程だが、迷ったら『孤独のグルメ』を借りる

現在『孤独のグルメ』はシーズン8まで放映

近所のレンタル屋ではシーズン6までが旧作扱いで、シーズン7は準新作になっているが、借りてくるのはもっぱら旧作のみ

 

先週借りてきたのはシーズン1の②

何回も観ているのに、どのエピソードが何巻に入っているのかは把握していない

テレビがつまらない時などに観るのであって、マニア的に観ているわけじゃないからか

 

 

原作の方は読んだことがない

テレビではロングシリーズなのに意外にも原作は1巻のみ、、、と思ってたら2巻だった

原作者は久住昌之で、作画は谷口ジロー

 

久住昌之の漫画は今から30年くらい前、20代の頃に『かっこいいスキヤキ』が近所のラーメン屋に置いてあったので繰り返し読んだ

調べてみるとこの漫画、久住昌之泉晴紀の合作だった

作者名の「泉昌之」とは、てっきり久住の昔のペンネームかと思っていた

 

かっこいいスキヤキ (扶桑社コミックス)

 

それは『孤独のグルメ』と同様、食べる順番に異様にこだわる男が出てきたりする

総じて小さなことに拘泥する主人公の悲喜劇を描いた作品集だ

その時以来読んでいないんだけど、改めて読んでみたい

  

この『かっこいいスキヤキ』は1983年刊行であるが、その当時からその存在は知っていた

購読していた音楽雑誌『フールズメイト』に紹介文が載っていたからだ

その他に諸星大二郎大友克洋丸尾末広蛭子能収などの諸作と並んで、この『かっこいいスキヤキ』は記憶されていたのだが、後に前述のラーメン屋と当時のエピソードと一緒に上書き更新されている
 

丸尾末広の漫画は個人的に80年代前半を強烈に思い出させる

ザ・スターリン遠藤ミチロウのバンド)のアルバムジャケットを描いたり*1というのもあるが、当時の日本のアンダーグランドの象徴的イラストでもあるからだ

今もブックオフで見かけるから欲しいなとは思うんだけど、もう家庭人となった50過ぎの男が敢えて家に入れるべきではないクレイジー漫画なので自粛している

 

改訂版 夢のQ-SAKU

 

 

その頃の人気漫画といえば『北斗の拳』や『タッチ』で、俺も一応読んでいた

当時は「ラブコメ」なんてものが多かったように思うが、今はどうなんだろうか

ああいう微熱のようなラブストーリーはスポ根マンガ同様に、今や理解不能なのかもしれないな

 

そして俺は現在、マンガを読むことはほとんど無い

10代20代の頃は友達が毎度買って来るジャンプ・マガジン・サンデー・スピリット・モーニングなどに目を通していたし、働きだしてからもよく立ち読みしていたが、今は全くそんな事もしていない

今どんなマンガが人気なのかも知らない有様だ

 

7歳下の弟が持っていた『ドラゴンボール』だとか『ワンピース』などは、どちらも確か20巻くらいまでは読んだ

しかし最初は面白いんだけど、同じエピソードの繰り返しみたいで、途中から飽きてきてしまう…

それは大長編だから仕方のない事かもしれないし、自分でもよく分からない年齢的な限界なのかもしれないけれども…

 

俺のマンガ歴は、『ドラえもん』から『ドカベン』『ブラックジャック』と来て、江口寿史大友克洋諸星大二郎あたりの80年代でほぼ止まっている

あとは単発的に『修羅の刻』やら『特攻の拓』なんて全巻読んだりしたけど、そういうのは稀だ

今人気の作家や作品なんていうのにも興味はあるが、それを読むための前提として膨大な数の作品を読んでおかなければ楽しめないような気がして、なんとなく敬遠している

 

いや、マンガとはそんな事を気にしながら読むものではない

面白ければそれでいいし、ツマらなければそれまでだ

カクカクシカジカの事を知らないからツマらない(あるいは面白い)のだ、なんて事を俺が気にする必要は全く無い訳なんだが…

 

なんの気無しに手にとって、しばし現実を忘れる、というのが理想的なマンガとの出会いだ

しかし残念ながら俺の周囲にはマンガが無い

息子はマンガを読まないし、娘の読むマンガは当然ながら少女マンガ

 

マンガ読むのにそんな気負ったり理想を持ったりする事自体ナンセンスだ、とまた戻る

それくらいマンガから遠ざかってしまったという事だな…

そんな訳で、とりあえず『孤独のグルメ』のDVDを楽しもう

 

(敬称略)

 

*1:1983年『虫』