ぱらの通信

思い付きと思い込みの重い雑感集

つぶれるまで 44:最後の支店の閉店とその後

先日、最後の支店が閉店となった

商品が十分にないので閉店セールもしなかったから、ひっそりと約30年の歴史に幕を閉じた

 

 

前回は分からなかったが、なぜ急遽退店となったのかの理由を社長から聞いた

それは昨年の店舗閉店と関連があった

その店のあった市に税金を払っていなかったため、今回閉まる店が市の抵当に入っていたらしいのだ

だから、そのような状態にある会社には、すぐにでも出て行ってもらわなければならない、というワケ

 

ただし預けていた保証金の範囲で違約金と原状回復代を支払えばよいとなったので、余計に金を取られる事はなくなった

良かったのか悪かったのか、最早判断は難しい

それ程に金がない状態という事なんだが

 

 

俺は後片付けにもう一日だけ行く

なに、原状回復等の作業は全て業者がやってくれるので、それまでに見苦しくない程度に捨てるものは捨て、商品や備品を持ってくるだけ

この作業が終われば、そこの店のスタッフは退社となる

 

そうなれぼ、いよいよ我が社の始末となる訳だ

給料が本当に危機的状況となってきたので、ようやく社員の心はひとつになった

これは早いとこ決めてしまうに限る、と

 

その「Xデー」や、それまでの営業方針と金のやり繰りの計画を社長に打診し、了解を得た

社長はホントにそのつもりあるのかな、良く分からないけど

いや、遅すぎるくらいだが、もうホントに限界だ

 

心配なのは、給料の未払い分は国の立替制度を当てにしているので、早々に倒産してもらわないと困るという事

社員がいなくなるので事実上倒産という訳だが、どんな結末を迎えることになるのか

その時は部外者として見守ることになる

 

この「見守る」っていうのは少し変な言い方かも知れない

でも、その時は相当の混乱が予想されるので、かなりの高齢である社長にその状況が耐えられるのだろうかと思うと、少なからず同情は感じているのだ

だって自業自得の部分はあっても、ここまでに至った原因は現社長だけの責任ではないから

でも、それも今更か〜

 

f:id:s-giraffeman:20190926230410j:plain

 

前回にも書いたことだが、その支店のある市は家から遠くて、恐らく今後滅多に行く事はないだろうと思う

仕事が夜7時で終わって家に着くとだいたい9時

そんな時間帯に、あんなに行き来したあの道路を走る事なんてもう二度とないかもしれないと思うと、少し感傷的になった