もう今となっては結構前(2018年2月)のニュースですが…
今から約40年前、ニュージーランドのマナ島というところに環境保護活動家らが、カツオドリそっくりのコンクリート製の模型を80体ほど設置した
本物のカツオドリが仲間と間違えて引き寄せられて、そのまま住み着いてくれることを期待してのことだ
でも残念ながらこの試みは失敗、その後その模型はずっと放置されたままになっていた
ところが数年前、あるボランティア団体が、その野ざらしになっていた模型を再度カツオドリそっくりにリペイント
再チャレンジと相成った訳だ
でもやっぱり本物のカツオドリは寄り付かず今回も失敗か、と思っていたところへ…
遂に本物がやって来た、一羽だけ
それはパートナー探しに失敗したと思しきオスであった
どうやらそれら80体の内の1体に一目惚れしての事らしい
その「ナイジェル」と名付けられたカツオドリは、模型の鳥に向けて飽くことなく求愛のダンスを繰返し、毛づくろいや巣作り、果ては交尾しようとする姿までも目撃されている
哀れなナイジェルは「世界一孤独な鳥」として一羽だけでその島に住み続けたが、2018年2月に死んでしまった
最愛の模型の傍で
死因は老衰だったとの事だ
と、まあ、こんな内容で、これをどう感じるかなんだけど
一途な愛の物語と取るか、哀れで滑稽な悲喜劇と取るか
俺は何だかこのナイジェル君を変に擬人化して見ちゃって、ちょっとグロテスクに感じてしまった
カツオドリ〜青い足が何だか着色写真のような
最近よく耳にする、イヌネコの多頭飼育崩壊問題
近親交配ばかりか共喰いもあるという
廃屋みたいになった家に何十頭というイヌが吠えながらウロウロしてる映像を先日もテレビで見たけど、不衛生で臭いも凄そうで…もう地獄絵図だなと思った
そういえば文化人類学の本なんかに、人類は近親婚をしない工夫を古来あれこれやってきた、みたいに書いてあったりするけれども、あれはホントかな
ま、俺は正式に勉強した訳じゃないからよく分からないけども、何となく半信半疑
動物の生態を人間目線で変に擬人化してしまうと、もの凄くグロテスクに感じる
人間なら「変態」とか「フェチ」とかそんな風になるけども動物にはそんなの関係ないから、それはあまりに人間的な見方にすぎないが
ただし、このカツオドリもイヌもネコも人間が原因の悲劇惨劇だから、俺がこんな感想を述べるのは甚だ筋違いな感じがしなくもない
何だか陰鬱な話ばかりだから、ここでまた冒頭のカツオドリ、ナイジェル君にご登場願おうかな
と、いうのもイギリスのバンド、XTCにその名もズバリ「がんばれナイジェル」って邦題の曲があって(1979年)、これが最高なんだ
原題は "Making Plans For Nigel" という
息子はサイフとか定期入れとか、そんな小物は「チャムス」のものを欲しがる
小学校の頃にそのブランドのバッグを貰ったのがキッカケ
ところでチャムスのあのトリマーク、俺はペンギンだと思ってたんだけど、何とカツオドリだという事を偶然に知った
赤い足のカツオドリはレアだそうです
カツオドリは英語で 「ブービーバード (booby bird)」って言うらしいけど、そうか、君たちはそもそもそんなイメージを持たれていたのか
じゃあ頑張らなけりゃならなかったのはナイジェル君だけじゃなかったっていう事だな
いや、俺もまだまだ頑張らないといけないから、余計なお世話だったな