6月13日は太宰治の命日で、作品名にちなむ桜桃忌は遺体発見日であり誕生日でもある19日だとの事だそうだ
知らなかった
太宰治の人気は、恐らく今後も変わらず続くだろう
まるで我が事が書かれているかのように読まれる作家は今後もなかなか現れまい
よく知られた言葉、短編「富嶽百景」の一節「富士には月見草がよく似合う」
恥ずかしながら俺は月見草というものを知らなかった
そこでネット検索してみると、黄色い花の画像が出てくるが、白い花のがあったり、宵待草だとしてあったり(月見草と宵待草は同属種だとのことだが)、無知な俺は混乱するばかりなので深入りはしないでおくが、太宰本人は、「黄金色の月見草」と書いているから黄色い花の画像を貼っておくことにする
ところで、黄色い花の画像に混じって、色違いでピンクの花の画像も結構な数出てくる
あ、これは見たことある、うちの周りに勝手に生えてくる汚ねえ花だ
昼咲き月見草、という名前だそうだよ
花言葉は、無言の愛、自由な心、固く結ばれた愛、奥深い愛情、新しい恋人、清純
了解、もう汚ねえ花なんて呼ばないよ
冒頭に書いたような事情があるから、太宰治と同時代同世代の作家が太宰を褒める文章を読むと、何だか気分がいい
石川淳の「太宰治昇天」や坂口安吾の「不良少年とキリスト」などの太宰追悼文は、太宰治への優しさに溢れていて、情緒不安定な時などに読むと泣いてしまうかも知れない
と、ここまで書いてきたら『太宰よ! 45人の追悼文集』という文庫本が河出書房から出ているのを知った
上記の2人の文はもちろん載っていけるし、他にも井伏鱒二、檀一雄の他、佐藤春夫や桑原武夫、花田清輝、埴谷雄高、武田泰淳、大西巨人、江藤淳などの名が並んでいるので早速買ってきた
俺が新刊書を買うなんて…
ああ今日は何だか、カミングアウトしたような、そんな気持ちだ