ぱらの通信

思い付きと思い込みの重い雑感集

カメレオンズやフェルトのことなど あるいは近所住まいの見知らぬ同志

 

相変わらず休みの日はブックオフに行って本・CDチェック(パトロール)をしているが、108円の本なんかで少しでも引っかかるものがあるとついつい買ってしまう

そんな安い本が大量に家にはあり、一体読むのはいつになるんだと自分でも呆れているが、職を失うまでの道楽だと最近は考え直したところだ

 

本はそんな感じで基本的に108円のものを中心に買う訳だが、CDとなるとそう頻繁に買うわけではない

そもそも俺の住んでいる田舎町では俺好みに偏ったCDなんかに出会うことが稀である為、チェックするといってもサッと見て終わる場合がほとんどだ

 

ところが3月の品揃えは違った

どうやら近所に俺の「同志」が住んでいて、結構な枚数を手放したようなのだ

おかげで欲望に負け、俺にしてはいつも以上に多めの出費をしてしまった訳だが、その購入リストを以下に挙げておく

 

  1. The Chameleons - Strange Times
  2. Rain Tree Crow - Rain Tree Crow
  3. The Stranglers - Singles・The U.A. Years
  4. John Cale - Guts
  5. Felt - Absolute Classic Masterpieces vol.2

 

と、こんな感じで、どれも280円か500円のものばかりだ

一応簡単にそれぞれの解説と感想を書いておこう

 

1のカメレオンズはイギリスのニューウェーブ・バンドでこれは86年のサード・アルバム

俺はアナログで1stと2ndを持っていて愛聴していたが、この3枚目からは何曲かしか知らなかった

曲もさる事ながら、ギター2本のアンサンブルが特徴的で素晴らしい

ただヴォーカルのやや大味なのが玉に瑕(個人的意見ね)

ボーナス・トラックにボウイとビートルズのカバーが収録されているが、どちらもとてもつまらない(同上)

でもオリジナル曲は最高

 

2は元ジャパンのメンバーが再結成して作ったアルバム

大体の内容は知っていたけど、通して聴くのは初めて

デヴィッド・シルヴィアン色が強く、故ミック・カーンのベースが控え目でとても残念

いや、知ってはいたけど…

 

3のストラングラーズは一応分類はパンク・バンドでいいのかな

これは82年までのシングル集

10代の頃、アナログの別のベスト盤を持っていて愛聴していた

フランス語で歌われる「ラ・フォリー」、久しぶりに聴いたらゲンズブールっぽくて二重に感激(昔はゲンズブールなんて聴いたことなかったから)

 

4はジョン・ケイルの1974年から77年まで在籍したアイランド・レーベル時代のベスト盤で、その間のアルバム3枚からの選曲プラス当時の未発表曲1曲なので非常に濃い(?)内容となっている

このジャケット、何だか好きだったのでずっと欲しかったが、この時代のアルバム持ってるし、ジャケだけで買うのは不経済だしな、なんて思っていた

それがなんと280円で手に入ったのだ、非常に満足している

 

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Guts

Guts

 

 

 

 

5のフェルトもニューウェーブネオアコネオ・アコースティック)・バンドで、繊細なギター・ワークと変態っぽいヴォーカルが特徴

これは86年から88年までのバンド後期のベスト盤

前期しか知らなかったんだけど、初めて聴く後期は正直言ってイマイチに感じた(メンバーが変わったせいかも)

俺は断然前期派だという事が分った(でも満足)

 

 

という訳だが、他には持っているから買わなかったもので、ジュリアン・コープが5枚くらい、ルー・リードの「ロックンロール・ハート」(!)、初期のニュー・オーダー2枚、スミスが3枚、あとなんだっけ、いずれそんな感じのものが近所のブックオフに格安で売られていたのだ

突如現れたこれらのCDは、きっと全て「同志」が売り払ったものに違いない

 

ついでに10年以上も昔の話だが、ビン・缶・紙のごみの日に中央公論社の「世界の思想」シリーズが10冊以上捨てられていて、しかも箱付きの綺麗な状態だったので、いけない事とは知りつつも5冊ばかり失敬してきた事がある

それはそれぞれアウグスティヌス、カント、ヘーゲル、ミル/ベンサムクロポトキン他の巻だった(いまだに解説しか読んでいないけど)

誰が捨てたのかはもちろん分からないが、俺は密かに「先輩」と呼んでいる