ぱらの通信

思い付きと思い込みの重い雑感集

ボクワ、オンガクカ

高校2年の冬休み、自作曲をひとりで10日くらいかけて多重録音した

自作曲といっても、好きな女の子に向けたラヴソングなどではなく、当時熱中していたYMOやPILやイーノ&バーン辺りに(よく言えば)影響を受けた、実験音楽風の作品で、6曲録音した

それまでのお年玉などで貯めたお金でリズムマシンエフェクター(音色を変える機械)をいくつか買い、楽器はエレキギターを中心に、あとは家にあったオルガンや中学校の時のアルトリコーダー、空き缶などなど

 

 

基本的にはインスト(歌なし)で、作曲は即興演奏だったり、適当にコード(和音)を繋ぎ合わせて、それにメロディを2つ作って重ねたりなど、素人のお遊びだといえばそれまでなんだけど、結構面白いものができた

 

歌モノもあって、歌詞は古文の教科書から抜粋した文章をローマ字化してそれを逆から読んでみたりだの、意味もメッセージも全くないものをボソボソ歌うという

で、そんな作り方なもんだから、タイトルはどれにも付いていない

 

そのカセットテープ、家のどこかにある筈なんだけど見当たらない

本格的な捜索をしなくちゃならないな、とはたまに思うんだけど

見つかったら、恥も外聞もなくYouTubeにでもアップしようかな

 

高校生の頃は、多重録音のためのアイデアを考えるのに夢中になっていて、小さなノートにそれを書きつけていた

その時の録音では、全てのアイデアを出しきったワケではなくて、今でもそれを確かめてみたいと思うものがいくつかある

 

いや、実を言うと今でもそんな事を考える癖が抜けておらず、いつかまたいくつか機材を買って、ひとりレコーディングに勤しみたいと夢想している

 

My Life in the Bush of Ghosts

似ても似つかないシロモノでしたが、こんなのを作りたかったワケです


My Life In The Bush Of Ghosts-Brian Eno & David Byrne -" America is waiting"

 

 

中上健次村上龍との対談*1の中で、こんな事を語っている

 

中上:俺は(坂本)龍一にいつも言ってるんだ。「おまえ、小説書けよ」って。「小説書いてもいいですよ。小説家としてデビューしても」って。デビューってのは、要するに小説家としても俺は認知してる。

村上:小説家だもんね。

中上:そうだよ。俺らは音楽家だよ。ほんとそういう意味では、俺は全然一歩も引いていないよ。

村上:あ、カッコいい、やっぱり。

中上:俺はお前と違うことは―ちょっとだけ言わせて―。俺は映画撮らないよ。だけど映画監督だよ。俺はいつも現場の真っただ中にいる。俺は中間項は嫌いなんだ。

村上:中上さんはいつも言ってるもんね。

中上:みんなそうやっていくんだからさ。そういうもんだと思うよ。

 

と、そういうワケで、俺は音楽家

音楽で生計を立てているとか、音楽事務所に所属しているとか、音楽を作っているとか、楽器ができるとか、歌が上手いとか、そんなのはどうでもいいことだ

ボクワ、オンガクカ

 


Kraftwerk - Dentaku - クラフトワーク - 電卓

 

 

対談の続きは、こんな感じ

中上:龍一は、つまり、いつ文芸雑誌に来ても全然不思議じゃない。君(村上)は映画に行っても不思議じゃないし、音楽に行っても不思議じゃない、中途半端な入門編をやるわけじゃない、ダイレクトに真っただ中に行って戦うという、そういうものだからさ。

 

そうまで言われちゃうと、何だかさっきまでの自分が恥ずかしくなってきますがね

ええ、いくら俺が厚顔だっつったって、そこまでの自負は無いですよ、いくらなんでもさ

 

(敬称略)

 

*1:村上龍対談集『存在の耐えがたきサルサ』より