先日、家族で某有名回転寿司チェーン店に行ってきた
ゴールデン・ウィーク中という事もあって、店の中は大変な賑わい
18時ちょっと過ぎに行き、その時点で店内は既にほぼ満席だったが、待たずに座ることができたのは良かった
ところが残念な事に、そこは回転寿司とは言いながら、ほとんど寿司を回さない方針に変わっていて、ほんの少しのマグロやアジが回って来るだけだった
次から次と取って食えないなんて…
実は二ヶ月ほど前に行った別のチェーン店で、この変化は知っていた
その店は何と回転装置すら無くなっていたが
結構その時は驚きつつ、ロスを無くすためなんだろうね、なんて理解を示したような顔をして、一つ一つ注文した
でも正直その注文の面倒くさいのなんの
寿司が来るまで時間がかかるし、しまいには注文パネルに「ご注文はしばらくお待ちください」みたいな表示まで出てきて、ああこんな時に寿司が流れてきてくれたらなあ、なんて思ったものだ
結局こちらのペースで食べる事ができなかったのだが、お陰でいつもほど食べなくても腹が膨れて来たから、まあそれはそれで良しとするか、と思う事にした
先日の話に戻ると、ホールの人数は明らかに客数に対して少なく、客が帰った後の片付けなどでテンテコマイ、で夕食時間だから客は次から次と入ってくるし、おまけにどうしたのか吐いちゃった子供までいて、混乱は増すばかり、店員がなんだか気の毒に思えてきた位だった
そんな中、いちいち注文しなければならないのは同じ事
何種類かの寿司が回ってくるとはいえ、いかんせん少なすぎる
ゴールデンウィークなんだから、もうちょつと多めに流してくれりゃいいのに
そしてやっぱり寿司が届くまでめちゃくちゃ時間がかかる
客が多いから尚更だ
恐らく厨房も混乱を極めているのだろうと想像した
そうこうするうち19時からのスタッフが加わり、店員の数が増え、ホールの方は少しだけ落ち着いたように見えた
しかし厨房の方は同様に人が増えたのかどうなのかは分からない
いずれにしてもなかなか頼んだ物は来ない
結局、注文した筈の物は来ないまま注文パネルには「済」の印が付いちゃうし、待ってるうちに腹は膨れてきちゃうしで、まあこれで良しとしようかと帰ってきた
次はちゃんと回転している寿司屋に行きたいね、なんて話しながら
ちょっと調べてみると、なんと回転する寿司屋は減少傾向にあるそうで、今後は無くなるんじゃないかという人までいる
ひょっとして回転寿司の表記をやめたところもあるのかもしれない
なるほど、経費を削減するために各社頑張っているんだと思う反面、外食産業の不安定さの、これも氷山の一角なのかとも思った
俺自身、今から30年くらい前のフリーター時代は飲食店で働いていたのだが、その店は営業体制がひどくて、正直なところ飲食店ではバイトであれ、もう働きたくないなと思った
どういう事かというと、そこもまたチェーン店だったのだが、基本的にスタッフはバイトの人間が中心で、社員は一人か二人しかいないため、シフトはどうしても不安定なものとならざるを得ず、週末なのに人がいないとか、来ないとか、辞めるとかあって、しかも社員も何だかしっかりしてない人間だったりと、それはもうカオス状態だった
でも社員は社員で、昼夜不規則なシフトで働いていてかなり疲れているようだったし、おまけに県外への転勤を10日くらい前に突然言われるらしく、何だか見てて気の毒で、情緒不安定に見える人が多かったのは、そのせいも少しあるのかなとも感じた
そして実は俺の妻も現在飲食店のパートをやっているのだが、話を聞くと30年前とほとんど変わっていない様子で、飲食業というのは相変わらずブラックなんだな、と思わざるをえない
そもそもバイト・パート頼みというシステムと低賃金(割に合わない賃金)待遇が解決しない限りどうにもならないのだろうと思うが、どうにかできるのだったらこの30年の間に何とかなっている筈で、その根の深さを想像させられた
冒頭で触れた回転寿司の件にしたって、現場の実際は無視しての方針としか思えない
せめてもう少しは柔軟性を持たせて取り組むべきではないだろうか
なんて、これが個人的な狭い知見による偏見であればいいけれども
長々と書いてきたが結論としては、俺は回転寿司に行ったら「次から次と食べたい派」なので、回転はどうかやめないでほしいという事だ