2月にもなって何ですが、今年は辰年
そこで辰(龍、ドラゴン)にまつわる個人的エトセトラを書いていこう
実はこれ昨年末に思いついたネタだったんだけど、やっと今になって完成した(させた)ものだ
まずは辰年生まれの有名人といえば、我が永遠のアイドル坂本龍一と高橋幸宏である
坂本は1月生まれ、高橋は6月生まれなので、学年は違うのだが
義務教育を終えて何十年も経つのに、それが何なのだろうと思いながらも一応書いておく
やはり辰年生まれの澁澤龍彦が『偏愛的作家論』の中の、確か「堀辰雄」のところ
辰年生まれとして堀辰雄、芥川龍之介、永井龍男らと共に坂本龍一と村上龍の名前を上げている
ドラゴンズの系譜はその特徴的な名前ですぐ分かる、と
ところがこれは文庫化(福武文庫)されたときの加筆らしく、河出書房新社全集版の方には坂本と村上の名前が無い
それどころか全集版巻末の校異にも加筆云々などの説明も無い
これはどうした事なのか、今更ながら気に掛かる
ちなみに大岡昇平の『成城だより』にも、YMOブームで世間に知られたばかりの坂本が、その父親で有名な編集者である坂本一亀の息子である事に驚いたという箇所がある
ひょっとして当時から文学者の間では話題になっていたのかもしれない
ちなみに坂本一亀は河出書房(倒産後に河出書房新社となる)の編集者だった
坂本龍一は自分の名前が大袈裟でイヤだったと語っているが、それは当然、坂本龍馬がいるからだろう
ところが俺は不思議な事に、坂本龍馬と坂本龍一の名前が漢字一文字違うだけという感覚が無い
ファンだからだろうか(武田鉄矢なんかは苦々しく思っていたかもしれない)
他の理由として考えられるのが、「龍・竜」を「りゅう」と読むか「りょう」と読むかにもあるかもしれない
これは呉音(りゅう)か漢音(りょう)の違いで、例えば「画竜点睛(がりょうてんせい)」なんて言葉がある
でも「りょう」読みはあんまり見かけないようだ
他に「りょう」と読むものでは、「銀竜草(ギンリョウソウ)」なんてのがある
これは光合成をしない植物で、子供の時に図鑑で見て以来その気持ち悪さに強い嫌悪感を持っている
閲覧注意のような気もするが、有名で珍しいものでもないから画像も載せておこう(気持ち悪がっているのは俺くらいなものかもしれないし)
Wikipedia より
音楽での「龍」といえばアージ・オーヴァーキルの"Exit the Dragon"で、ひと頃、結構よく聴いていた
このバンドのドラマー、ブラッキーも昨年亡くなっているが…
あとは T.レックスの"Futuristic Dragon"なんてのがあるけど、こちらはあんまり聴いてないな(これを機に聴き直そうかな)
そして "Dragon" で真っ先に思い浮かぶのがヴァンゲリス1971年の『ドラゴン』
実はこの事が書きたくて、今回の記事を思いついたのだ
このアルバム、俺は持っていないのだが、思い出深いというかなんというか…
高校生の頃、俺の地元には輸入レコード屋というものは一軒も無かった
しかし年に何回かデパート(スーパー)の催事場に輸入盤コーナーが設けられ、結構な枚数が売られていた
内容はというと、日本盤ですぐに買えるようなヒットアルバムが殆どのようだったが、それでも俺は熱心に物色したものだ
そしてその中に『ドラゴン』はあったのだ
そのアメリカン・アンダーグラウンドな感じのジャケット(アメリカじゃないけど)は、聴いて楽しい音楽ではなさそうだなと容易に予想された
ヴァンゲリスの名前はこの時に初めて知ったはずで、映画音楽での活躍ももちろん知らなかった
俺はその時に、このレコードを買わなかった事をずっと後悔している
当時はジャケ買いなどする金銭的余裕は無かったし
ただ、つい最近知ったのだが、このアルバムは日本盤も出ていたらしく、その気になれば注文して入手する事も可能だったようなのだが…
現在はYouTubeで気軽に聴く事ができる
…でもそういう事じゃないんだ
俺は単にこのレコードジャケットが欲しかったんだ
(敬称略)